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2009年11月28日

ブラウン流と野村流の比較

前広島監督のマーティー・ブラウンが正式に楽天の監督に就任しました。
推定年俸は、なんと広島時代の1.5倍ともなる6000万円。
またマイナーの仕事に逆戻りかというところでの日本からのオファーであり、
現状維持でも十分契約できたと思うのですが。
正式契約以前に名前が表に出てしまい、
時期的にも他の監督に切り替える時間がなかったことで
ブラウン側に強気の交渉をされてしまったのでしょうか。
マーティーとすれば結果的に広島に残留するよりも
美味しい仕事にありつくことができたといえるかもしれません。

一方、前楽天監督の野村克也氏は退任。
チームを初の2位に導いた指揮官が続投しないことには疑問を感じますが、
そこには球団の言い分もあるでしょう。
ただ、いちファンとして試合後のボヤキが聞けなくなるのが残念です。

ノムさんは名誉監督という職に就任。
実際にどのような仕事内容か知ることはできませんが、
解説や評論の活動は自由にしてもいいということなので、
おそらく、続投を希望するファンを納得させる意味で用意したポジションなのでしょう。
さらには、本人も言っていましたが、口止め料の意味もあるかもしれません。
球団としては、批判や内部の情報の流出を防ぎたいでしょうし。

球団は建前として、今後も野村流の継続を目的に、
バックからサポートしてもらいたいといったコメントも残していますが、
それは虚の名分にしか聞こえません。
なぜなら、ここ4年間マーティーの采配を見てきた者として、
野村流の継承が目的なら、新監督の人選はあまりに方向性が違うと感じるからです。

ということで、ここで野村流とブラウン流の比較をしてみたいと思います。

・守備
今季、広島はベースカバーのミスによる敗戦が数試合ありました。
それたけ練習では徹底していないことが窺えます。
これは野村野球では考えられないことでしょう。
選手の教材として使われる、いわゆる野村ノートでは、
状況や打球による各ポジションの野手の動きが細かく書かれていると聞きます。

・投手
メジャー式の球数制限を導入するマーティーと、
常々岩隈やマー君が完投しないことにボヤいていたノムさんは正反対。
もちろん一部の投手達からは歓迎されることもあるでしょうが、
やはり日本人には違和感のある方針です。
職人肌である佐藤投手コーチと意見がぶつかり合ってしまう心配もあるでしょう。

・捕手
起用基準が大きく違うといえます。
配球面をなにより重視するノムさんに対し、マーティーは打力と肩。
楽天捕手の中で、打力では一歩リードしている藤井あたりは、
正捕手の座を取り戻すチャンスかもしれません。
逆に、野村野球の英才教育を受けた嶋は、努力の方向性に迷いが生じるかも。

・走塁
盗塁が個人の判断に任されているかどうかが大きな違いになります。
相手の隙をつく、抜け目なさを個々の選手に求める野村式に対し、
基本的に監督のサイン以外では動かないのがブラウン式。
今季、セギノールが個人の判断で無警戒の相手から盗塁を決め、
そこから一気に投手を打ち崩した試合がありましたが、
おそらく来季はそういった場面が無くなると思われます。

・打線
打線の組み方だけは、実は似通っている部分があります。
機動力を駆使する印象もあるノムさんですが、
スタメンを見る限り、足を使える選手は決して多くありません。
リック、セギノール、リンデンなど、守備に難のある選手でも、
打撃面での貢献を期待して起用するあたりも似ています。

パリーグは指名打者制となりますが、
マーティーの広島時代の、パリーグ本拠地での交流戦の成績は、
4年間合計で21勝31敗2分。
ビジターという不利もあるでしょうし、交流戦を苦手にした時期もあったので、
一概には言えませんが、決してDHを有効利用できていたとはいえないでしょう。

以上、どちらが優っているというわけではありませんが、
違いが大きいことは間違いありません。
かつて広島の選手が経験したように、
楽天の選手達も当初は困惑することとなるでしょう。

ただ、これまでと方向性が違うからといって、
マーティーが結果を残せないかというと、そうとも限りません。
現在の楽天は、野村監督が無形の力と表した、
個々が状況を考える力が浸透しつつあります。
広島時代は、マーティーが理想とするケース打撃を、
なかなか各打者が実践できずに苦しみましたが、
新天地では得点力不足に悩まされることは少ないかもしれません。

また、モチベーターであるマーティーは、
戦力の乏しい球団よりも、ある程度充実した布陣でこそ、
力を発揮できるとも考えられます。

広島で結果が出せなかったのだから、楽天でもそう上手くいくわけがない。
そんな皮肉や嫉妬を内包した感情ではなく、、
純粋に、来季マーティーが楽天でどんな采配を振るうのか、
楽しみにしたいと思います。

・トレードもありうる

さて、少々カープとは関係ない話になってしまったかもしれませんが、
今後も無関係とかというと、それはわかりません。
指揮官が移籍する際、元所属チームから、
好みの選手や理解のある選手を獲得するというのはよくある話です。
最近では、ヤクルト高田監督が、
日本ハムGM時代に評価していた川島慶三や押本を獲得したのが記憶に新しいところ。
今後、楽天とのトレード話が浮上する可能性もあるでしょう。
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2009年11月18日

再来年にも期待

来季に向けての編成について。

横山がFA権を行使せずに残留。3年契約を結びました。
共にBクラスに沈んだ阪神、横浜が補強を進める中、
大幅な上積みが叶わない広島にとって、最低限、戦力維持は不可欠。
まずは一安心といったところです。

そして、外国人の動向。
WBC豪州代表の4番で、現在3Aに所属する、
ジャスティン・ヒューバー内野手の獲得を目指しているとのこと。
監督は、栗原をサードにコンバートし、この選手にファーストを守らせる意向のようです。

去年カープに所属した、シーボル、マクレーン、フィリップスとは契約を結ばない様子。
フィリップスに関しては、年齢も若く、2年目の上積みも期待できるということで、
残留の可能性が大きいと思っていただけに、少し驚きました。

新外国人野手は当たり外れが激しいので不安ではありますが、
謙二郎がロイヤルズで臨時コーチを務めた際、実際に見た選手というのは大きいでしょう。
学ぼうとする姿勢がある選手のようですので、
今季来日1年目で活躍した中日ブランコのように、
謙虚に日本のコーチのアドバイスにちゃんと耳を傾けたなら、大化けしてくれるかもしれません。

また、話は逸れますが、
黒田がメジャー生活2年目を終え、日本に帰ってきました。
「来年は完全燃焼する」とコメントしているのが少々意味深。
契約最終年ということもあるのでしょうが、
もう少し深く読み取ると、メジャーは来年が最後という覚悟とも受け取れます。
そもそも4年契約を提示されたところを、日本復帰も考えて3年契約にしたのですし、
再来年は広島に復帰?と思ったり。
城島のような例もあり安心はできませんが、でも、信じてます。
posted by コービー at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 編成 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月13日

他球団で存在感を示す広島野球

先日、三村敏之氏が仙台市内の病院で亡くなられました。
広島商業からカープに入団し、人生の大半を広島で過ごされていた方ですが、
去年、楽天の編成部長の職となってからは仙台で仕事をされており、
急逝ともあって、最期を広島の家族の前で迎えることができませんでした。
しかし一方で、請われて赴いた地で生涯を閉じたことは、
野球人として本望でもあったかもしれません。
今季、楽天が2位と躍進した影には少なからず氏の尽力があったはず。
歴史の浅い球団において、広島時代に培った野球論は貴重な存在だったことでしょう。

来季、楽天はブラウン監督が指揮を執ります。
監督の人選に関しては紆余曲折あってのものだと思われますが、
それでもカープでの仕事ぶりが認められたからこその就任でしょう。
さらに参謀としてお馴染みリブジーはもちろんのこと、
元カープ助っ人のロペスもコーチとしてスタッフ入り。
フロントとして活躍した三村氏も含めて、杜の都にどこか広島の空気が漂います。

自意識過剰と思われるかもしれませんが、
楽天は広島カープという球団を参考にしているようにも感じます。
資金に恵まれずとも黒字の経営を維持している球団を、
同じくコストを抑えて健全な経営を目指す楽天は見習う部分があるのでしょう。
カープを4年間率いてすべてBクラスだった監督を抜擢したのも、
12球団最少の人件費ながらプレーオフ争いを繰り広げたことを評価したからだといえます。


また、今季限りで引退した木村拓と江藤が、巨人のコーチに就任することが発表されました。
巨人にはすでに西山、玉木が働いており、
こちらも来季は、より広島色が強いスタッフ陣となりそうです。
もちろん彼らはキャリアの中で広島以外にも所属しており、
決して純粋なカープOBというわけではありません。
ただ、近年、巨人は育成に大きく力を入れており、
常に自前で選手を育ててきたカープのノウハウを取り入れようと考えていても、
決して不思議ではないでしょう。

球団創立5年目にして初のクライマックスシリーズ進出を決めた楽天。
生え抜きの選手も芽が出て3連覇を達成した巨人。
その影には広島OBの力があり、来季はさらにその影響力が増すこととなります。
一方、人材を排出したカープは12年連続Bクラス。
本当はもっとやれるはずだと思うのですが。
posted by コービー at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月09日

日本シリーズを見て感じたこと

日本シリーズは、4勝2敗で巨人の優勝により幕を閉じました。

日本ハムとしては、
第5戦でシーズンに敗戦のなかった武田久がリードを守れずサヨナラ負けを喫し、
第6戦では13残塁とあと一打が出なかったことが痛かったでしょうか。
第7戦ではダルビッシュが控えていただけに、
展開一つでシリーズの流れは変わっていた可能性もあります。

圧倒的な成績でセリーグを制した巨人相手に、
正面から戦って、互角の内容を見せた日本ハム。
印象的だったのは、第2戦で勝利投手となったダルビッシュのコメントです。
「パリーグの他の5球団の分までしっかり投げようと思った」
いや、なかなかこういったコメントは出てきません。
こちらも熱い気持ちになりました。

・本拠地に適応する必要性

空中戦で圧倒する巨人と、精度の高いつなぎの野球を見せる日本ハム。
攻撃面では好対照のチーム同士の対戦でした。
これは狭い東京ドームと広い札幌ドームという、
本拠地の違いによるところが非常に大きいでしょう。

言い換えると、本拠地に適した野球を実践したチームが、
リーグ戦、プレーオフを勝ち抜いて日本シリーズを戦っているといえます。

今季、カープは広い新球場に居を移しながら、
適応とは程遠い野球を続けて5位という結果に終わってしまいました。
やはり、まずはホームで勝てるチームを作り上げること。
それが上位進出には必要だと改めて感じました。
posted by コービー at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月03日

ドラフト”演出”改革案

先日のドラフト会議では、長い歴史で初めて一般のファンが会場に招待されました。
そして、抽選箱は手の動きがわかるように半透明に変貌。
6球団競合となった菊池雄星のクジを西武渡辺監督が引き当てたときには歓声が上がり、
直後には監督への勝利(?)インタビューもありました。

かつてのドラフトにはなかった新鮮な光景。
以前は、静寂の中で体格の良い大人が小さくガッツポーズするだけという、
どこか不気味かつ地味なものでもありました。
今回の変化はまだまだ小さなものとはいえ、
日本球界にとって前向きなものであると感じます。

また、今年は地上波の放送も復活し、あの時間帯では異例の高視聴率を叩き出したようです。
これは、逆指名や希望枠、分離ドラフトといった制度がなくなり、
ようやく見る側にも魅力あるコンテンツに復活したという証明でもあるでしょう。

来年以降も観客を入れて劇場化していくそうですが、
今後どういった演出が加わっていくのか。

・ドラフトの本場から学ぶ

華やかなドラフトで思い浮かぶのはアメリカ。
4大スポーツどれも大規模なドラフトを開催していますが、
個人的に最も印象に強く残っているのはNBAです。
大きな会場にステージが用意され、
上位指名される選手を家族と共に会場に招き、さながらアカデミー賞授賞式。
指名が確定すれば、観客席から大歓声が沸き、
選手は入団するチームの帽子をかぶって壇上に上がり、
コミッショナーと握手して、プロ入りを祝福される。

日本がいきなりここまでショーアップしろとは言いません。
少しずつ意見を取り入れて盛り上げていけばいいでしょう。
むしろここで注目したいのは華美な演出ではなく、
コミッショナーと握手するという行為です。
実はこれが最も重要ではないのかとも思えます。

日本のドラフトといえば、指名が決まれば、
「あとは球団と個々の選手が勝手に契約してね」といった感じでしたが、
一つ、握手のシーンを挟むだけで、その印象は変わるはず。
プロ野球機構のトップであるコミッショナーと選手が二人きりの画に収まることで、
所属球団だけでなくNPBに所属するという形を強調することができます。
そうすることで、ファンはどの球団に入団する選手に対しても歓迎、祝福できるでしょうし、
選手自身、自然と球界全体を盛り上げようという気持ちにもなるでしょう。
希望球団以外の指名を拒否する選手も減るかもしれません。

そしてなにより、メジャー流出を叫ばれている今だからこそ、
実現してもらいたいことでもあります。
ドラフトを拒否して渡米した選手にペナルティを与えることで流出を防ごうとするよりも、
お互い支えあって盛り上げていく姿勢を示し続けることこそが大事でしょう。
北風より太陽。

・まずは休日開催

もちろん選手を会場に招くのは簡単なことではないでしょう。
それでも、指名確実で12球団OKの選手であれば不可能ではない気もします。
(テレビ的には、当落線上の選手であったり、
希望球団を明言している選手の方がドラマがあって旨味があるのでしょうが)

選手を招く上で、まず求められるのは、休日に開催することでしょう。
これまでドラフト会議は平日の昼間から夕方に開催されてきましたが、
選手はそれぞれ学校や仕事があるため、それでは呼ぶことなど不可能。
いや、なによりファンの立場としても、
仕事や学校がある人はリアルタイムで見ることが難しいのが実情です。

個人的な話になりますが、
自分の学生時代、学校で唯一地上波の映るテレビがある理科室で、
こっそりドラフトを見た記憶があります。
ワンセグの携帯もない時代、映像をリアルタイムで見るのは難しいことでした。
やはり結果を後から知るのでは、抽選の緊張感も何もありませんし、
会場にファンを招くことを考えても、休日開催にすることは必須ではないでしょうか。

たしかに近年はクライマックスシリーズも加わり、
週末はどうしてもプレーオフの日程に割かれてしまうかもしれませんが、
なんとか調整してもらいたいところです。
posted by コービー at 21:32| Comment(1) | TrackBack(0) | 小論文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする